右足大腿部前面のしびれ
ハリに刺されるような激痛で毎日2時間の睡眠状態から回復
カテゴリ:
腰痛・坐骨神経痛などの症状でお悩みの方
40代男性
来院に至った経緯
10年前に葬儀の仕事に従事していて、よく正座をすることがありました。葬儀が続き、7時間も長時間正座をしていたことがきっかけで、右太ももの前面にしびれが生じるようになりました。当時はそのうち治るだろうと考えて放置していましたが、しばらくしてしびれは若干軽減し、普通に生活していました。しかし、5年前に立ち仕事と重労働に切り替わったことがきっかけで、右太ももの前面に激しい痛みが走るようになりました。
整形外科を受診し、レントゲンやMRIを撮影しましたが、原因が分からないままでした。その頃からしびれがひどく、睡眠が取れない状態になり、睡眠薬を処方されて何とか眠れるようにしていました。その後、インフルエンザにかかり、タミフルと睡眠薬の併用が良くなかったのか、精神状態が不安定になり、正常な判断ができなくなってしまいました。それが怖くて薬を中止する決断をしました。薬を止めた途端、痛みが戻り、仕事にも影響が出て休職することになりましたが、足の痛みは少し楽になりました。
症状が改善したため、職場復帰を決意しましたが、再び立ち仕事をすると右太ももがジンジンとしびれ、激痛に変わり、眠れない日々が続きました。市内の整形外科を再度受診し、痛み止めや神経障害性疼痛薬(リリカ)を試しましたが、効果はありませんでした。名古屋の有名な整形外科やペインクリニックにも何度か通いましたが、症状の改善は見られませんでした。ズボンが太ももに触れただけで鋭い痛みが走り、日中も激痛で毎日2時間程度しか眠れない状態が続きました。お風呂に入るとしびれが悪化する状態で、唯一の趣味であった温泉や入浴ができなくなり、本当に困っていました。
そんな中、知人から島田市の花みずきカイロプラクティック院の評判を聞き、人生の岐路に立たされた状態で、最後の望みをかけて受診することにしました。
経過と内容
【経過と内容】
腰部の椎間板の状態がD3~D4(5年以上経過)で激痛を伴い睡眠が十分取れない症状だった為、週2回のケアでスタートした。
アプローチ箇所は、左仙腸関節と左アトラスの副交感神経サブラクセーションに的を絞ってケアを始めた。
1週目(1回目のアジャストメント)には、アジャストメント後は全く変化がない。しびれがあり患者着のズボンも触ると痛くズボンを常に引っ張って浮かしていないとピリピリする状態が続く。
5週目(7回目のアジャストメント)には、右太もものしびれは変化ない。痛み止めは怖いので現在も飲んでいない。寝るとパジャマや布団で擦れる為、すぐにしびれで起きてしまっていたが3時間寝られるようになった。1時間睡眠時間が増えてだけでも身体がすごく楽になった気がした。シャワーの時もお湯が脚に当たると痛みを感じる。
6週目(8回目のアジャストメント)には、しびれが無くなり痛みに変わってきた(いい反応)。睡眠時間も増
え5時間も寝られるようになった。だいぶ疲労の回復が出来るようになった。
8週目(10回目のアジャストメント)には、症状はだいぶ回復してきた感じがしたので、久しぶりに温泉に行ってみた。お風呂に入って温めた途端に痛みが出てしまいそのまま症状が振り出しに戻ってしまった。後悔していたが2日間睡眠が取れない状態になってしまったが、その後は5時間寝られるまで回復した。
10週目(12回目のアジャストメント)寝るとパジャマや布団で擦れる事で出ていた痛みがほとんど無くなった事で8時間以上寝られるようになった。しかし長時間立っていると太ももに痛みが出る。歩いても痛みはないが20分以上歩くと痛みが出る。痛みのレベルが10→6に軽減してきた。現在も痛み止めはやめ、お風呂もやめてシャワーにしている。シャワーのお湯が脚に当たっても痛みを感じる事が無くなってきた。
12週目(13回目のアジャストメント)
常に痛かった状態から、たまに痛みが出る状態にまで回復してきた。また痛みを感じるレベルが10→5まで下がり日常生活がかなり楽になってきた。
14週目(15回目のアジャストメント)完全ではないが症状もだいぶよくなり仕事も全く支障がなくなった。痛みも日中は感じる事がなくなった。寒い日が続くのでお風呂に入りたいと思った。自分でもチャレンジであったが、症状もだいぶ回復してきたので大丈夫なのではないかと思い入ってみたが、痛みがなかった。やっと当たり前の事が出来るようになりすごく嬉しかった。
16週目(17回目のアジャストメント)太ももが敏感に感じる事があるが、痛みやしびれはなく、良く寝られるようになり、仕事にも支障がない状態が続いている。
今まで積み上げてきた状態を継続する目的で現在も2週間に1回のケアを継続している。今後は患者さんと相談しながら少しずつ期間を広げていき最終的には1ヶ月に1回の予防ケアに移行していく予定である。
【所見】
頸部:ROMfull バレ・リュー(-)マイグネ(-)
SLR(--)ブラガードテスト(--)
【体表温度検査】
C1・C6・左SI
【視診】
左耳介上方
右肩峰上方
右短下肢
【静的触診】
左後頭下浮腫
左仙腸関節部下端に大きな浮腫
左腰部起立筋過緊張
【動的触診】
Fix:左SI・C6・C1
Hyper:T5
【レントゲン評価】
頸椎カーブ消失
全体的な椎間板スペースD3~D4程度
【リスティング】
LIli-ASEX
ASLP
【来院日】
10/31 11/5 11/8 11/12 11/18 11/25 11/29 12/6 12/13 12/19 12/27 1/6 1/10 1/20 2/1 2/82/15 3/1 3/8 3/21 計20回来院/
考察
今回の坐骨神経痛は左仙腸関節の可動制限により、腰椎に負荷が慢性的に掛かり腰椎からの神経が刺激され、激痛が起こっていたと考えられた。
今回のアプローチは、激痛がある箇所が右大腿部前面だった為、最初は上部腰椎のアプローチも考えたが、痛みが強く鋭いものだった為(副交感神経系の圧迫が原因)、副交感神経のサブラクセーションを取り除く事を優先的におこなった。
腰椎の椎間板の進行レベルはD3~D4程度と5年以上前からサブラクセーションが起こっていた慢性的な状態であった。骨盤の状態はレントゲンで確認される以上にサブラクセーションが強く、左の仙腸関節の可動制限はかなり強いものであった。この可動制限が起こっていた事で、脊柱起立筋群が過緊張を起こし、腰椎に負荷が日常的に掛かっておりサブラクセーションが進行してしまったと推測する。
仙腸関節のアジャストメントを続けていくと、左腰部起立筋の過緊張も緩み、腰椎の可動性も段々と良くなってきた事も確認できた。
今回のケースでは、デルマトーム上で関連がある上部腰椎にアプローチせずに、その土台となっている骨盤部に根本の原因がある事をみつけ、そこのサブラクセーションを取り除く事を徹底した事で症状が劇的に改善した症例である。
昭和48年7月 静岡県島田市出身
東京世田谷にある東京カイロプラクティック師協会認定の附属治療院でのインターンを経て、2005年7月島田市にて開業。近隣医院と提携したレントゲン評価を導入した正統派カイロプラクティック院として評価され、新規患者の約7割が紹介という広告に一切頼らない口コミによるネットワークを確立。近年、母校であるカイロプラクティック界の名門塩川スクールにおいて、塩川満章D.C.の弟子として、ガンステッドカイロプラクティックの講師として活動中。
患者様の声