顎関節症は、外傷(スポーツ、交通事故)、歯の噛み合わせの問題(虫歯、歯の欠損、親知らず、歯ぎしり)悪い姿勢(頬杖、手枕)、精神的ストレス(睡眠)、筋力不足(食文化の変化、幼少期の食習慣)、食生活などの生活習慣などの外的要因が関係していると考えられています。その原因は一つとは限らず、いくつかの原因が積み木のように重なって顎関節症が発症すると言われています。そして治療法としてそれらの外的要因を見直し顎関節症の対策が行われています。しかし考えてみてください。もし外的要因が顎関節症の根本原因だとしたら、なぜ顎関節症になりやすい人とならない人がいるのでしょうか?
ここで重要なことは顎関節症の対策として外的要因だけに注目するのではなく、体の内に意識を向ける事です。私たちの体は常に変化していますが、毎回その変化に対応し続けるのは大変な作業になります。
スポーツや交通事故などによる物理的な外傷により顎関節のゆがみになることもあります。
その時は、顎関節に対してのアジャストメントを行いますが、ほとんどのケースは顎に症状がある場合でもすぐに顎関節を診るわけではありません。
まず重要なことは顎関節を支配している神経系が正常に機能しているかが重要になります。顎関節を支配する神経は頚椎(特に第1頚椎)から出てきます。この神経の出口の部分で何らかの問題があるとその神経は正常に機能しなくなり、それが顎関節に痛みや機能障害などの問題に繋がります。また慢性化することで顎関節のクッションである関節円盤や顎周辺の筋肉に損傷が起こり、痛みや関節音などの症状に悪化してしまいます。
脊柱や骨盤のゆがみは身体の土台を崩し、結果的に顎関節にまで影響を与えることがあります。
慢性化する前に、顎関節を支配している神経の問題を的確に取り除くことや骨盤を安定させることで正常な神経伝達が行われ、自己治癒力が発揮され本来の機能を取り戻すことができます。