1) 薬物療法
不安感やうつ症状がみられる場合、抗うつ剤や抗不安薬、抗精神薬を処方することでストレスの軽減や気分の落ち着きを促します。また、不眠症状がある場合は睡眠薬が導入されますが、長期間使用すると体が慣れてしまうため、通院時に経過をチェックすることが大切です。自律神経失調症では、大きく3つの目的でお薬が使われます。
・ストレスを和らげることで、自律神経症状を改善する
・身体症状が改善することで、悪循環をなくす
・二次的なうつ状態や不安障害を改善する
自律神経失調症では交感神経が過緊張状態となっていることが多く、それが原因で自律神経症状が認められることが多いです。このためストレスを和らげて交感神経の働きを和らげることで、症状の改善が期待できます。
身体症状が軽くなれば、現実的なストレスにも向き合いやすくなります。現実的な解決が進むことでストレスが軽減し、自律神経症状が改善していくことが期待できます。
2)生活習慣改善
生活習慣改善では、十分な睡眠時間や休息時間の確保、食事バランスの指導、適度な運動の推奨がされ、心身ともに健康な状態を目指します。生活リズムが乱れていると、自律神経バランスに大きな影響をもたらすため、治療にあたり生活習慣の改善は不可欠です。
3)精神療法
精神療法では、カウンセラーと話し合いながら、ストレスの原因を探ったり感情を整理したりします。治療を通して症状の根本解決を目指せますが、効果が現れるまでに時間がかかる場合もあるため、治療過程で十分な期間が必要であることを理解しておきましょう。
4)漢方薬
漢方薬は、自律神経バランスを整える効果があり、患者さんの体質や症状に合わせて処方されます。漢方薬の目的は、病気の原因改善ではなく体全体の調和です。そのため、投薬に比べて副作用がほとんどなく、長期間の使用が可能というメリットがあります。
5)オーソモレキュラー栄養療法
オーソモレキュラー栄養療法とは、足りていない栄養素を摂取することで、健康回復を促す治療法です。治療では、検査によって栄養素の過不足を把握し、必要な量をサプリメントや点滴、食事指導などで摂取します。オーソモレキュラー療法は投薬不要の治療なため、副作用がほとんどなく安全性が高いという特徴があります。
病院での治療は薬で症状をコントロールする対症療法になりがちです。自律神経失調症の予防策として外的要因だけに意識を向けるのではなく、体の内に意識を向ける事が重要だとカイロプラクティックでは考えます。そもそも自律神経失調症は私たちの体が危険な状態にあることを知らせてくれる大事なシグナルです。
カイロプラクティックでは体の内に問題の根本原因が存在していると考え、自律神経失調症に対してアプローチしています。