産後の骨盤矯正

産後の骨盤矯正、<br />
骨盤を締めるだけでいいの?

産後の骨盤矯正、
骨盤を締めるだけでいいの?

女性にとって「骨盤のゆがみ」は、腰痛や尿漏れ、下半身のむくみや太り、さらに腰痛や肩こりなど、さまざまな体の不調を引き起こします。特に産後は、骨盤のゆがみを整えることが重要です。産後すぐから、骨盤と骨盤底筋を正常な状態に戻すためのケアが必要です。このケアを早期に始めることで、体の不調を軽減し、健康な状態を保つことができます。産後の骨盤ケアは、体調を整えるだけでなく、将来的な不調を予防するためにも大切なステップとなります。

こんな経験したこと
ありませんか?

  • ズボンが入らなくなった
  • 足がむくむようになった
  • 産後から腰痛がひどい
  • 恥骨が痛い時がある
  • 尿漏れする

一般的な産後の骨盤矯正に対しての治療法

common medical care

一般的な産後の骨盤矯正に対しての治療法

出産後、約10cmの赤ちゃんが骨盤を通ることで、産道を構成する筋肉や膜、靭帯などは大きく伸び、時には断裂することもあります。このため、産後は体に大きなダメージを受けている状態になります。妊娠中から感じていた体調不良が、出産後に一気に変化し、妊娠前とは異なる身体と症状を訴える方が多いです。産後に見られるトラブルには、尿漏れ、便失禁、会陰の下垂感、足のむくみなどがあります。

特に以下の4つのケースで出産した方はトラブルが起こりやすいと言われています: ①急な進行で産道が十分に柔らかくなる前に出産した方(産道が損傷しやすい) ②吸引分娩や鉗子分娩、クリステレル分娩を行った方(外部から強い圧力がかかり損傷しやすい) ③長時間の分娩を経た方(骨盤底筋群に負担がかかり、循環不全を引き起こすことがある) ④巨大児を出産した方(過度な筋肉や靭帯の伸展)

産婦人科では産後の骨盤矯正を勧めていますが、実際にできることは限られており、産後すぐに骨盤ベルトを使用して骨盤の開きを防ぎ、育児中の姿勢に気をつけつつ、産後1ヶ月頃から体操や軽い運動を行うアドバイスが一般的です。整体院では、腰や臀部の筋肉をほぐしたり、関節の可動域を調整したり、骨盤を締める施術を行うことが一般的です。また、接骨院や整骨院では、筋肉のほぐしや電気治療を使い、骨盤底筋に刺激を与えたり、ドロップベッドで脚長差を整える骨盤矯正を行います。ただし、接骨院で産後の骨盤矯正は保険が適用されないことが多く、費用がかかる場合があります。

カイロプラクティックでは、神経にアプローチして産後の骨盤矯正を行うため、従来の方法とは異なる考え方で身体の調整を行います。

カイロプラクティックでのアプローチ

chiropractic approach

カイロプラクティックでのアプローチ

妊娠中は、リラキシンという女性ホルモンの影響で関節や靱帯が緩み、出産に備えて骨盤が開きやすくなります。このため、出産時だけでなく、妊娠中から徐々に骨盤が開いていくのです。

カイロプラクティックでは、一般的な整体や接骨院が行う「開いている骨盤を矯正する」方法とは異なり、「骨盤を元の機能に戻す」ことを目指します。骨盤は、左右の腸骨と仙骨の3つの骨から成り立ち、これらを繋ぐ部分が仙腸関節です。この関節は、正常な状態では体の動きに合わせて数ミリ程度可動します。しかし、仙腸関節に歪みが生じると、正常な関節機能が失われ、ロック状態となり、神経機能にも影響を及ぼします。また、仙骨の歪みも神経機能に異常をもたらします。

「元通り」というのは、仙腸関節や仙骨の構造的機能と神経機能を正常に戻すことを意味します。これらを正常に戻すことで、骨盤は自然に正しい位置に戻ります。産後の骨盤矯正の最適な期間は、産後2ヶ月~6ヶ月の間で、2週間に1回のペースでアジャストメントを行うのが理想とされています。この時期はリラキシンの影響で骨盤矯正に最適なタイミングですが、反対に、足を組む、横座りをするなどの歪んだ姿勢をとると、そのまま歪みが治りにくくなることもあります。

正確な分析、アジャストメント、筋力トレーニング指導、姿勢指導が重要なポイントです。産後のケアをしっかり行うことで、将来的な不妊の予防にもつながります。