チック症

原因は環境やメンタルだけじゃない!

原因は環境やメンタルだけじゃない!

チックとは、目的のない不随意運動(運動チック)や、意図しない音や言葉が突然繰り返し発せられる現象(音声チック)です。チックは、意識的に努力することで短時間抑えることが可能ですが、完全に治すことは難しいです。トゥレット症候群は、運動チックと音声チックが1年以上続く場合に診断されます。

チックは通常、18歳までに発症し、特に4歳から6歳の間に見られることが多いです。症状は10~12歳頃に最も激しくなり、青年期に入ると減少する傾向があります。ほとんどのケースでは、症状はやがて収まりますが、約1%の小児では成人期まで残ることがあります。

チック症には主に3種類があります:
1.暫定的チック症:運動チックまたは音声チックが1年以内に見られる場合
2.持続性チック症(慢性チック症):運動チックまたは音声チックの片方だけが1年以上続く場合
3.トゥレット症候群:運動チックと音声チックの両方が1年以上続く場合

通常、暫定的チック症から始まり、場合によっては持続性チック症やトゥレット症候群に進行することがあります。

こんな経験したこと
ありませんか?

  • まばたきをよくする
  • 白目をむく
  • 顔をしかめる
  • 首をふる
  • 喉を鳴らす

一般的なチック症に対しての治療法

common medical care

一般的なチック症に対しての治療法

チックが現れそうな衝動が起こったときに、チックの動作と反対の動きをすることで、その衝動に対抗する行動療法(ハビットリバーサル)や薬物療法が行われます。トゥレット症候群に有効性が認められた薬(承認薬)は日本にはありませんが、アリピプラゾールやリスペリドンなど、統合失調症の薬が有効であることが知られています。そのほか、漢方薬、クロナゼパム(抗てんかん薬)、αアゴニストと呼ばれる高血圧治療薬が用いられることもありますが、これらは統合失調症の薬に比べると効果が弱いとされています。

成人期に入ってからも重篤な症状が続くことがあり、場合によっては重篤な身体損傷を伴うこともあります。複数の統合失調症治療薬を使用しても効果が限定的であったり、副作用が原因で治療を継続できない場合、運動チックや音声チックが重篤に残ることがあります。このような場合には、脳深部刺激療法(DBS)が実施されることがあります。カイロプラクティックでは、体の内部に問題の根本原因があると考え、チック症に対してアプローチします。

カイロプラクティックでのアプローチ

chiropractic approach

カイロプラクティックでのアプローチ

体の健康を維持するために重要な情報は、神経を通じて脳に伝えられ、脳はその情報を基に体のバランスを調整します。もし神経の流れが阻害されると、適切な情報が脳に届かなくなります。これは、ラジオのチューニングが合っていない状態で音楽を聴くようなものです。この状態が続くと、脳は過剰な刺激を受け続け、これがチック症の原因に関係していると考えられています。

近年の研究では、チック症の原因に脳内の神経伝達物質が関わっていることがわかっています。神経伝達物質は、生きるために必要な情報を伝える役割を果たします。シナプスと呼ばれる部分で、アセチルコリン、ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンなどの神経伝達物質が情報交換を行っています。これらの神経伝達物質は、自律神経と密接に関係しています。

特にドーパミンは「快感ホルモン」として知られ、子供の頃は分泌が盛んで、楽しさを感じやすくなります。また、ドーパミンは体の動きをコントロールする重要な役割も担っています。中高年になるとドーパミンの減少が原因で、体がスムーズに動かなくなることがあります。

脳と体の神経のサイクルに問題があると、正常なドーパミン分泌が行われなくなり、ドーパミンが過剰に分泌されて感情のバランスが崩れ、体の動きが制御できなくなることがチック症の原因となります。カイロプラクティック・ケアを受けることで、脳と体の神経のサイクルが正常化し、脳が身体の状態を適切に把握できるようになります。これにより、常に適切な神経伝達物質が分泌され、生活習慣や環境の変化にも迅速に対応できるようになります。

チック症は、体のバランスが乱れていることを教えてくれる重要なシグナルです。このシグナルを無視するのではなく、体の内面から改善することが大切です。カイロプラクティック・ケアを通じてチック症の根本原因を取り除き、快適な毎日を手に入れましょう。